2007年1月に観光立国推進基本法が施行されて以降、訪日外国人の数はコロナ前までは右肩上がりに増加。「これからの日本の成長産業は観光産業だ!」いう根拠のない直感を信じ、新卒でホテル業界に飛び込んだ2004年には一部の有名観光地でしか語られていなかった「インバウンド」というフレーズは、今や全国各地で叫ばれています。
また、インターネットの普及とモバイル化の進展は、団体旅行から個人旅行、発地型観光から着地型観光と観光のあり方にも大きな変化をもたらしました。
観光需要の多様化
かつての観光(いわゆる旅行)は、晴れの日消費の象徴としてそのもの自体が目的でしたが、個人の価値観やライフスタイルが多様化した昨今、観光は趣味や自己実現など、生活を豊かにする手段と捉えられるようになっています。
また、働き方が多様化したことにより、ワーケーションという新しい観光スタイルもあらわれ、観光は特別なものではなく、より日常に近いものとなっています。
第2のふるさとづくり
観光庁は、国内観光需要の掘り起こしを目的に、「何度も地域に通う旅、帰る旅」という新たな旅のスタイルの普及・定着を図る「第2のふるさとづくりプロジェクト」を推進しています。自分のお気に入りの地域をみつけ何度も訪れ、その地域の魅力に触れる、いわば移住と旅行の中間にあるような観光スタイルです。
お気に入りの地域に何度も訪れて、地域の人々と交流し、その歴史や文化に深く触れ、地域の課題解決に参画することで深い関係性が生まれんります。
地域の課題をともに解決
関係性の中で地域の課題や問題点を自分事として見つめ、地域住民とともに解決に向けて動き出す。その結果、その地域がより良くなり、さらに多くの人々を惹きつけていく。第2のふるさとづくりプロジェクトは、観光という枠を超えて、大きな可能性を秘めた取り組みになることを期待しています。
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